bey’s blog

皆にブログを始めてほしすぎて自分がブログを始めました。

この前ライブに行ったら色々良いことがあった話

 この記事が書きたいがために「ライブが苦手だって話 - bey’s blog」と「感想を書いたり言ったりするのも苦手って話 - bey’s blog」の記事を書いたんだけど、やらなきゃいけないことが山積していて肝心なこの記事を書けなかった。

具体的にはネタツイや絵描き/字書きに送る感想の推敲に忙しかった。まだ感想送りたい方が沢山いらっしゃるんですけど、人に送る感想を片手間に書くのは無理だから今行っている作業と並行して取り敢えずはブログを書くよ。

 

 つい先日ライブに行ってきました。

友人が好きなギタリストがサポートをしていてギタリスト以外もとても良いから、とアルバムを紹介してくれて聴いたのがそもそものきっかけです。YouTubeに1曲MVが上がっているんですけど本当に意味がわからないくらいギターが上手いしベースが上手いしドラムが上手い。

ベースの方のソロ活動で、ベースボーカルなんですけどマジでなんであれを弾きながら歌を歌えるのか全然意味分かんないんだよね。

普通にベースを弾いているだけだとしても凄いなぁ、みたいなゴリゴリのスラップとかしながら歌ってるの…… それで気に入って割と聴いていて、勧めてくれた友人と別の人のライブに一緒に行く前にご飯を食べているときに[あなたに勧められた曲結構きいているよ]みたいな話をしたら「今度その人たちのライブに行く、チケットまだ売ってるから興味があるなら一緒に行こう」と誘ってくれてその場でチケットを取りました。

(その子は「絶対楽しんでもらえると思ったから誘った」と言っていたんですけど、本当にめちゃくちゃ楽しかったから大正解です。有り難う)

 

 で、そのライブ本番がつい最近だったんだけどもうほんっとうに楽しかったんだ。私が行ったのはファイナルだったしその頃にはチケットもソールドしちゃってたんだけど、もっと前の回から行けていたらよかったと悔やむくらい。

 

 まずYouTubeでMVを見たときから生でみてみたいと思っていた曲をみられたのに感動した。別にMVを疑っているとかそういうことは全くないんですけどやっぱりとんでもない技術を目の前で見ると圧倒されました。(目の前とか言ったけど私はライブハウスの前後左右全ての中心みたいなところに立っていたからある程度の距離はあるんだけど(音のバランスも良かったしなんだかんだ結構舞台が見えたし良かったです))

マジで腕担当の脳が別についてるんじゃないですか?と思った

それ以外のアルバム曲も良かったしアルバム曲以外も良かったです。雑すぎだね。アルバム曲に関しては歌詞に凄く"生活感/地に足つけて生きてる感"があって、普段聴かないタイプの歌だから面白かったです。

誘ってくれた友人がファイナル以外にも参戦(という言い方をするんだろうか?)していてセトリを教えてくれた上CDも貸してくれたから予習して行けたのも楽しかった一因だと思います。本当に何からなにまで有り難う友人……

 

音楽については自信を持って言えることがないからあんまり語りたくないんだけどそのライブでOVERLAPのアレンジverが演奏されて(これを書いたら名前を出さずに書いてきた意味あんまないよね)、"遊戯王のアニメ(初期〜デュエルモンスターズまで)めっちゃ見てた〜〜〜〜"という超個人的な懐かしさに襲われてなんというか、切ない気持ちになりました。後アレンジだと当たり前なんだけど雰囲気が違って面白かったです。

後はご本人が好きだというREADY STEADY GOも演奏していらっしゃったんですけど、ライブのお客さんの中には割とREADY STEADY GOをご存じない方もいらっしゃったようで、育った文化の違いを感じました。茶化しているとかではなく純粋に。

READY STEADY GO、同世代のオタクだったら結構知っている人、コーラスを入れられる人が多いと思うんですよ。そもそもL'Arc〜en〜Cielが超有名バンドだし、多くアニソンを演奏しているし、鋼の錬金術師も有名だしでどっかで通ってくる割合が高いと思うんですね。カラオケ行ったら誰かが歌ってて知った、とかもあるし。でも今日の話に度々登場している[友人]にも「カラオケで入れたときにREADY STEADY GOのコーラスに参加してきたのはベイさんが初めてだった」と言われたし、私の認識している世界は狭いし世界は広いな……と思いました。

ここまで書いて思ったけどこれ全然"音楽について"ではないな。でもまぁとにかく良かったし私の言葉だけでその良さを伝えるのはそもそも無理だからいいことにします。良かったです。

 

 それでここからが書きたかったことの本題。本題までに2000字近くかかってますね。

 

 今回行ったライブ、友人の好きなギタリストがサポートやってるのをきっかけに知ったって話を前述しましたが、私そのギタリストの演奏を聴くのは今回が初めてなわけじゃないんです。2回はライブでその人の音をきいたことがある。それにその人が所属していたバンドの曲の音源は新旧取り混ぜていくつかきいたことがある。

その人、速弾きとかそういう技巧的にも凄いからそれらの音源と以前のライブの時点で"ギターが意味分かんないくらい上手い"ってことは分かっていました。

最初友人から8弦のギターを弾いていらっしゃる方だという説明を受けたときは8弦!?という時点で意味がわからなかったんですけど、音を聞いたら確かに彼なら8弦ある意味があるよな、持て余さないよなって思ったのが音を聴いて最初の感想だったと思う。何度も言うけどギターが上手い。

 ちょっと私にそのギタリストを勧めてくれた友人の話をするんですけど、私、その友人のことを"本当に音楽が好きな人だ"と思って勝手に尊敬しているんですよ。なんで尊敬しているかみたいなエピソードは話すとまた長くなるし他人の話を勝手にするのもどうなん?って感じなので(今更か?もしこの記事がまずかったら言ってください 消します)省きますけど、彼女は好きなアーティストのどういうところが好きかも言語化して説明できるところは説明してくれるから私でも理解できるし、音楽以外のことに対しても受け止めて解釈して言語化するってことが凄く上手な気がします。純粋に"誠実で勤勉で頭が良い"って話かもしれないな。

その友人がそのギタリストのことを"世界一のギタリストだ"って紹介してくれたんです。

尊敬する友人が"世界一のギタリストだ"というような人、滅茶苦茶興味が湧きません?

その友人でなくても、"友人が好きなもの"って、"友人が好きと言うのだからきっと何か素晴らしいところがあるのだろう"と気になるってところがあるじゃん。

でも今まで2回行ったライブだけでは私は彼の何が彼女に「世界一」と言わしめているのかが分からなかったんですよね。

 

 これも音楽が好きな人には信じられないことかもしれないんですけど、私はギターの音だけを聴いてギタリストが誰か当てるってことができないんですよ。いや分からん。そんなこと真剣に試してみたことないから頑張ったらできるかもしれないけど、少なくとも知らない人の音源聴いて「えっこのギターの音色最高……!」って思って誰だか調べてギターに着目して聴きまくったとかそんな経験はない。

後私エレキギターの音がそんなに好きじゃないんだよね。音色に対する耳だか脳だかの解像度が低いからピロピロした単音弾きは凄いな〜と思うだけでした。音でいったらベースの方が好きだしベースもソロじゃなくて歌の裏で鳴ってる音移動のオシャレさ(曖昧すぎる表現)とかの方を素敵だと感じる方。好きな楽器はリコーダーです。リコーダー奏者の音も聴き比べたことないけど。

 

 まぁそんなこんなで私は尊敬する友人の語るその音の"良さ"を感じることが出来ないのを悲しく思っていたんです。"私は良いと思わない"とかそういう次元じゃなく"分からない"という感じだったから余計に。

でも、今回行ったライブでその友人が言うそのギタリストの"世界一さ"の片鱗を感じることが出来た!と思ったんですよ。

ギターソロとかではない曲中の音を聴いたときに

「この人本当に良い音を出すじゃん……!」

と思った瞬間があったんだよね。なんかもっとちゃんと説明できたらいいんだけど完全に感覚だからなんと言っていいのか分からない……

私の感覚としては今まで未通だった"ギターの良い音を聴き分ける感覚"への道が突然開かれたような感じだった。

"強く意識して勉強した状態で問題として出されでもしないとギターの音を聴き分けるなんて無理"と思っていたんだけど"私もこの人の音なら聴いたら分かる日が来るかもしれない"と思った。(特別なモデルを使っている方だから多分聴き分けるのは容易なんだと思いますけど)

言葉としての用途は正しくないんだけど"コペルニクス的転回"という単語が頭に過るくらい私にとっては衝撃的な体験でした。

 

物語とかキャラクターを解釈する上で特定の概念を介入させると今まで見えてなかった道が一気に開く、みたいなことがたまにあるんだけど(例:フロイトの考えを反映させて物語を解釈した人の発表を聴いているときにその他の物語のフロイト的に解釈すると面白そうな部分が頭に浮かんでくる、とか)、その感じに近い。

でもある楽器の"音"そのものへの評価なんてそんな根源的な部分が変わるような経験って今までしたことなかったから凄く感動しました。

 

 超長くなっちゃったんだけど、1番言いたいことは

「ライブ自体も滅茶苦茶良かったし、友人のお蔭で人生を通しての感覚が変わるかもしれないような経験をすることができて最高だった」

ってことです。

人生において自らだけでは気づかなかったかもしれないような感覚を得る機会を得たの、めっちゃ"人生"って感じじゃない?

本当素敵な友人を持てて良かったし素敵な友人達を失わないように努力しようと思いました。