bey’s blog

皆にブログを始めてほしすぎて自分がブログを始めました。

『三文小説』の話

 他人に気安くブログ書いてくれと言ったくせに自分が全然ブログを更新できていません。ベイです。

 

 今日は苦し紛れに最近聞いた音楽にまつわるオタクトークをします。

今言う"オタク"っていうのは音楽オタクじゃなくて私が今までブログに書いてきたような所謂アニメゲーム漫画等の"オタク"ね。

 

 最近、Apple Musicで「J-Pop Now Radio」っていうラジオ番組の配信が始まったんですよ。皆さん聞いたことありますかね?

司会は落合健太郎さん、初週のゲストは米津玄師さんでした。

 

話がそれちゃうんですけど、米津玄師の最新アルバム『STRAY SHEEP』、滅茶苦茶良くないですか?

私は彼がハチとして活動しニコニコ動画に曲をアップロードしていた時代が正にニコニコ/ボカロ漬けだったのでその頃彼の曲をよくきいていました。『diorama』も発売時に買った。

でも最近は放っておいても耳に入るような代表曲しかきいていませんでした。

しかし『STRAY SHEEP』の発売と共にサブスクが解禁されたので、折角だからと『STRAY SHEEP』を再生してみたら冒頭の『カムパネルラ』が好みで、そのままアルバム再生していたらアルバム丸ごとオタク好きがしそ〜〜〜〜な感じで最高だったのでそのまま私の中で米津玄師が再燃してしまいました。

音楽には全く詳しくないからなにがオタク好きがしそうと思ったのかとかを明文化することはできないのだけれどとにかく昔米津が好きだった人に是非聴いてほしいアルバムだなと思います。このアルバムとか米津の話は今度するわ。多分。

因みに私が今までのアルバム曲の中で特に好きだったのは『首なし閑古鳥』です。閑話休題

 

そんなんで米津が再燃していたからゲストが米津だと知って「J-Pop Now Radio」を聞いてみることにしました。色々喋っていたけれどまた脱線するから割愛します。

そのラジオの中で流れた曲のうち1曲が『三文小説』だったんですよね。

この曲を聞いたときに滅茶苦茶耳に残ったんですよ。

藤井風の『青春病』とかも残ったけど。藤井風の曲はなんというか"こういうことを今態々こういう形態で言うのすごいな"みたいな気持ちで聞いてる。今日はこれも割愛。

 

取り敢えず曲のリンク貼っておくか。

youtu.be

歌詞全文へのリンクも貼っておきます。

三文小説 King Gnu 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索

 

この曲の冒頭部、

この世界の誰もが 君を忘れ去っても

随分老けたねって 今日も隣で笑うから

 

怯えなくて良いんだよ

そのままの君で良いんだよ

増えた皺の数を隣で数えながら

を聞いたときに"なんって闇のオタク御用達みたいな歌なんだ!?"と感動したんですよね。

初めてここまで聞いた段階でバチバチのBAD END感を受信して興奮してしまって、オタク仲間に「三文小説聞いて自分の好きなカップル/コンビ等の何に当てはまると思うか教えて!あるいはハッピーエンドと感じるかバッドエンドと感じるかだけでもいいから!!」と大騒ぎしました。

 

前述してしまいましたけど私はこの曲を聞いたときになんて好みのバッドエンド曲なんだ!と思ったんですよね。まず

この世界の誰もが 君を忘れ去っても

随分老けたねって 今日も隣で笑うから

 の部分だけで同じ速度で老いたりできない2人の話だと思ったんですよ。

かたや若いままの自分と、かたや老いて同時代の仲間たちの殆どを失った君。

君だけが老いていくことを自分は諦観して微笑んでいる

怯えなくて良いんだよ

そのままの君で良いんだよ

増えた皺の数を隣で数えながら

 君は自分を置いていくが、君まで老いられなくなるようなことはなくていい。

ただ君には皺が増えたのを自分は隣で数えている

 

みたいな話だと思ったんですよね。

その先の歌詞にしても

「何度でも書き直すよ」と聞いて幸せを探して幸せになれないループもの??と思ったし、

「この小説の果てのその先を書き足すよ」に遺される者の辛さを想像したし、

「過ちだと分かっていても尚描き続けたい物語があるよ」に執着心というものの辛さを見たし、

「あゝ 駄文ばかりの(中略)救われる僕がいるから」にも執着心の辛さと好意の輝きを見たし、

2番Aメロにしても歳を重ねて様々なことができなくなる君とあの頃のまま残された"自分"を想像して眩しさと辛さに苦しくなったし、

「あゝ 立ち尽くした(中略)微笑んだ君がいるから」にも時が経って背中を強く押すことができるようになった自分と今はもういない君の微笑みを思い出す情景とかを思い浮かべたし、

兎に角"同じ時間を歩めない2人"を真っ先に想像したんですよね。

私の大騒ぎに付き合ってくれたオタク仲間2人は「ロイ○とゼロ○にぴったりだと思う」と言っていた。分かるぜ……!あの2人もともに歩めないからな…………

しかもこれ、別に私が「この曲、共に時を過ごせない2人の話じゃない?」とか言って誘導尋問したわけじゃなくてオタク仲間に意見を求めたら勝手に(?)言い出してくれたから本当に類で友を呼んでんなと思いました。

 

なんですけど、ごく親しいオタク仲間以外の人がどんな解釈をするのかも知りたくてTwitterやらYoutubeやらでも頻繁に「三文小説」で検索をかけていたんですよね。

それこそ『35歳の少女』見ている人間にだけ見えている何かがあるかもしれないし。(今まで全く触れていませんでしたが『三文小説』は『35歳の少女』というドラマの主題歌として書き下ろされた曲です。私は見ていませんが重い話らしい。タイトルからして重いか。)

それで検索にひっかかったのがこれ。

【King Gnu-三文小説】に隠された理想のパートナー選びの心理学

 メンタリストのDaiGoさんの動画です。動画いくつも埋め込むと重くなるらしいからタイトルリンクで許してほしい。

 

この動画の冒頭でDaiGoさんが「この曲の中にずっと連れ添う存在の選び方が全部入っている」(意訳)と仰っていてもうその時点で己には無い発想だったから滅茶苦茶ウケたんですよね。これはDaiGoさんを笑っているとかいうわけではなく、自分の発想がオタクすぎて。

人の収益化されてる動画の内容をそんな長々書くわけにもいかないし、等速で聞いても19分半強しかない動画だから興味があったら皆さんにも見てみていただきたいんですけど、なんというか

「三文小説のように思えてしまう人生でも、互いに依存しすぎず、相手の些細なところに感謝することができ、辛いことも話し合い、乗り越え、老化を共に歩み、笑っていける人、老化の恐怖をともに超えていける、誠実な人と添い遂げるのがよい」

みたいなことを仰っているんですよね。マジで私がさっき言ったようなこととは違いすぎてウケません??

私の中の三文小説の登場人物、老化を共に歩かんし、"自分”にあるのは片側の死という恐怖を乗り越えるというより恐怖があってもなお可能なだけ隣にいたいという逃避や執着心だし、老いていけない自分がこれからの生を過ごすための縁としてとんでもなく依存しているし、多分老いない者と老いる者のコンビ/カップリングって現実だったら三文小説じゃないし、互いの存在があることが幸いだけれどそれが辛いんだから乗り越えられようもないし……みたいな。

後この動画の中で「恋のときめきみたいなものは3年しか持たなくて、3年の間は愛任せでもうまくいくけどその先を共に過ごせるかが重要」みたいな話があったけど私は最悪のオタクだから割と「3年しか恋が持たないなら3年のうちに心中でもしろ」と思ってしまうし。

 

 なんというか、曲1つとってきても普段自分がいる/意識しているコンテクストによって捉え方が全然変わるのって面白いよなぁ、という話でした。

うまいこと文章が纏まっていない気がするけど苦し紛れ更新だから勘弁してください。

 

おやすみなさい